こんにちは、マネージド&セキュリティサービス部の閏間です。このたび、社内で若手向けセキュリティイベントを開催したのでその紹介をします。草の根的な活動ですが、NTT Comではこういうことも行われているんだということを知ってもらえればと思います。
- はじめに
- イベントの目的は、「業務棚卸しと将来像の明確化」「他組織を知って自業務に活かす」
- 発表者は幅広い部署から集まりました
- イベント準備もスムーズに進行しました
- イベント当日は大変盛り上がりました
- おわりに
はじめに
この4月に全社横断で入社2年目のセキュリティ系人材の方に集まってもらい、担当業務や1年間の成果、今後のキャリアプランを発表し合ってもらうというイベントを開催しました。 これは正式な会社の施策ではなく、私が自部署の若手を巻き込んで企画したいわば有志イベントです。会社全体の育成施策としては1年目終了時点ではこのような会はないので、独自に企画してみました。 昨年度自部署の新人の教育係を担当した身として1年目終了時ってけっこう重要なタイミングだと思うので、何もないのはちょっと物足りないなと思ったのですよね。なので、会社の育成施策を補完するような感じで新人にプラスになることが何かできればなあ、と思って企画してみたわけです。
イベントの目的は、「業務棚卸しと将来像の明確化」「他組織を知って自業務に活かす」
イベントの企画内容を検討した結果、以下のような目的で1年間の集大成としての報告会を開催することとしました。その名も「Security Rookies 2024」です!(2024は、2024年度入社の意)
- 1年間の取り組みを棚卸しして、入社3年目終了時点の目指す姿を明確化する。
- 他のセキュリティ系組織の業務を知り、自身の担当業務改善/キャリアプランに取り入れられるヒントを得る。
ちなみに企画した側の想いとしては、発表者の皆さんがイベント参加を通して将来的に会社のセキュリティ事業/施策の中核人材に育っていくための何か気付きを得てもらえれば、なんてことも思っていました(ちょっと大げさですけどね!)。
発表者は幅広い部署から集まりました
単に成果報告会をやるだけなら対象をセキュリティ系人材に絞る必要はないのですが、前述の通り今回はセキュリティ系人材を対象としました。理由は2つあって、1つは私が担当した新人がセキュリティ関連の業務を行っていたから、ということ。もう1つは、セキュリティは社内的にも世の中的にも年々その重要度が増しているので、セキュリティという軸があると発表者集めをしやすいと思ったから、です。
今回はあまり大規模なイベントにすることは考えていなかったので、発表者は広く社内に募集をかけるのではなく私の社内セキュリティ関連のツテをたどって集める形としました。私が声をかけた方々はみなさん好意的で、上長の方々の理解もあり、結果的に会社のセキュリティ系部署を多くカバーする形で合計8人の発表者に集まってもらうことができました。会社規模を考えると決して大人数ではありませんが、初めてやる有志イベントとしてはちょうどよい規模だったと思います。
参加者の所属部署のミッションは多岐にわたります。セキュリティ系のサービスやソリューションをつくってお客様に提供するとか、社内のセキュリティ運用を行うとか、セキュリティ技術開発を行うといったものなどです。守る対象でいえば自社とお客様の両方、職種としてはいわゆるセキュリティエンジニアと呼ばれる職種から、サービス企画やコンサル、セールス寄りといった非エンジニアまで、幅広いセキュリティ系人材が集まりました。
イベント準備もスムーズに進行しました
発表者が固まったのち聴講者募集も行いました。社内でどんなセキュリティ系部署があるかについて関心のある人とか、セキュリティ系人材を応援する気持ちのある人に聞いてもらいたいと思ったからです。発表者にとってもギャラリーが多いほうが張り合いがでますしね。
聴講者のほうも募集はゆるい感じで行いました。具体的には発表者の関係者に声をかけたり社内ブログを使って募集しました。イベントはリモート開催としましたが、当日の会議URLを広く公開するのではなく希望者に会議URLをお送りする形にしました。これは、事前に聴講者がどの程度になるか把握したかったためです。結果として約70人弱の方に聴講希望いただきました。
発表者に対しては事前の顔合わせをリモート会議で実施しました。その場では私から目的や発表してもらいたいことを改めて伝え、タイムテーブルの確認や録画OKかなどの事務的な確認も行いました。
また、イベント開催にあたり以下のように多くの方々にご協力いただきました。皆さん協力的で本当に助かりました。
- NTT Comのセキュリティエバンジェリストである竹内さんにイベント冒頭でひとこといただきました(堅苦しい会にしようとは思っていませんでしたが、ちょっとした緊張感もあったほうがよいかと思ったため)。
- 私が所属する部門の責任者の方に後ろ盾になっていただきました(発表者集めにあたって、万一、勝手にこんなことするな的なクレームが入った場合に備えて。その場合は丁寧に趣旨説明などして理解いただこうと思っていましたが、その際に援護いただこうと思っていました。実際にはそのようなクレームはなかったです)。
- 私の周辺の若手数人にイベント内容のアイデア出しを手伝ってもらいました(小規模なイベントなので自分一人で企画/実施できると思いましたが、いろんな観点でのコメントをもらってイベントの質を高めたかったため)。
イベント当日は大変盛り上がりました
入念な準備をして、いざ当日。
司会者による開会あいさつから始まり、続いてセキュリティエバンジェリスト竹内さんからひとこといただきました。お話の内容としては、セキュリティ対策は攻撃者とのいたちごっこなので終わりがない、前進/改善し続けないといけないがそれがやりがいとなる、今後セキュリティのプロになることを期待している、といったものでした。2年目社員にとっても、セキュリティに関して経験豊富な方からの言葉はよい刺激になったのではないかと思います。
その後各発表者の発表に進みました。各自の持ち時間は、発表10分、質疑5分。2年目社員が主役の会なので質問についてはまずは2年目社員から募り、時間が残ったら他の方からも質問してもらうようにしました。発表者間で自身の業務効率化のためにアドバイスを求めたりするなど、活発に質疑が行われました。
私も聴講しましたが、発表者のみなさんが2年目になったばかりとは思えないくらいスムーズにプレゼンしつつ、自己アピールしている姿が印象的でした。 業務内容についても1年目から行うにはけっこう大変と思える業務を行っている方が多いことは驚きでした。例えば、入社半年後から社内セキュリティ運用(脅威情報収集や脆弱性緊急対応)の輪番業務メンバーになった方とか、1年間で全国の支社/支店に数十回も出張してセキュリティ商材の勉強会開催や提案支援を行った方がいらっしゃいました。
イベント全体の時間は約2時間半、同時参加者数は最大で50人程度でしたが、忙しい業務の合間を縫って行う有志イベントとしては、ちょうどいいサイズだったと思います。
イベント終了後発表者と聴講者の何人かの方に感想を聞きましたが、以下のように前向きなコメントをいただけました。これを読む限り、目的は達成できたかなと思います。
発表者の感想
- 他の部署の具体的な業務内容を知る機会があまりなかったので、様々な業務について聞けてよかったです。同じセキュリティ系だったとしても、部署が異なると仕事をする上で重視するポイントなどが異なることがプレゼンからわかり、とても興味深かったです。
- 未経験からセキュリティエンジニアとなった1年間は業務に慣れることに必死で、「成果は何か」という部分まであまり考えられていませんでした。しかし、今回の発表を通じて自身の業務内容を棚卸しし、この1年間の成果と成長を実感することができました。また、他の発表者のお話から新しい視点を得て、自身の不足部分にも気づくことができました。今後も長い社会人生活の中でも記憶に残るような、非常に貴重な経験となりました。
- 発表者は【セキュリティ】を共通軸として集まりましたが、各自の業務は非常に多彩で、それぞれの発表を通じて視野が大きく広がり、学びと良い刺激を得ました。また、発表に向けた業務の棚卸しや他の方の発表を通じて自身の課題も明確になったため、今年度はその課題を着実に克服し、ドコモグループのセキュリティ中核を担う人材として成長していきたいです。
聴講者の感想
- 発表者を「セキュリティ」に絞ったことで、年次を重ねた私にとっても、これまで知る機会のなかった各部の業務内容を知ることができ、キャリアを考える上でも非常に有意義な時間となりました。また、発表者のレベルが非常に高く、私自身もより一層努力しなければと刺激を受ける、充実したひとときでした。
- 内容もレベルが高く、発表者らしさが出ていてとても印象的でした。同じセキュリティ分野であっても普段触れない分野の話も多く、学びや気づきがあり良い刺激になりました。 自分もさらに成長していきたいと感じました。
おわりに
若手向けの1年目成果報告会として、社内セキュリティイベントを開催しました。イベントを通して発表者の方に、将来の目指す姿を明確化するとか、他組織のセキュリティ人材の業務内容やキャリアプランを参考にしてもらうといった成果を得ることができたんじゃないかなと思います。
リモート開催だったので対面での交流はありませんでしたが、これをきっかけに2年目社員間で交流が深まるとうれしいです。
また、こういう草の根活動もいいもんだなとあらためて思いましたので、いつかまたこうイベントをやってみたいです。そして他にもやろうという方が現れて、会社がさらに活性化するとうれしいですね。