AWS Outposts Server (Graviton2, Xeon) 電力効率検証

はじめに

こんにちは、イノベーションセンターの鈴ヶ嶺です。 普段はクラウドサービスをオンプレミス環境でも同様のUI/UXで使用できるハイブリッドクラウド製品の技術検証をしています。

我々は以下のように過去にAWSのサーバ型ハイブリッドクラウドの解説や実施検証などを行ってきました。

engineers.ntt.com

engineers.ntt.com

このたび、新たにAWS Graviton2搭載のOutposts Serverを導入しさまざまな検証を進めています。 本記事では、AWS Graviton2搭載のOutposts ServerとIntel Xeon搭載のOutposts Serverとの性能差や電力効率を比較した結果を共有します。

まずこれまでのAWS Graviton2, Intel Xeonの比較検証記事の調査結果を共有します。 次に、実際にインテリジェントPDUに接続したOutposts Server上で複数のベンチマークを用いて性能、電力量を計測して電力効率(電力量あたりの性能値)を検証します。 結果として、AWS Graviton2搭載Outposts Serverは一部アプリケーションの大規模グラフ処理ベンチマークGraph500においては2.89倍、Linux Kernelのbuild時間で3.48倍、圧縮ツール7zにおいて3.81倍高い電力効率の結果が得られました。

目次

AWS Gravitonについて

AWS GravitonはAWSが独自開発しているARMベースのプロセッサです。 Intelプロセッサ搭載のコンピューティングに比べて高いコストパフォーマンス、高いエネルギー効率が大きな特徴です。 同等のインスタンスサイズで、Intelと比べて最大60%少ないエネルギーで利用することが可能とされています。1

AWS Gravitonの歴史

  1. 2018年 Graviton A1 2

    • 最大45%の大幅なコスト削減
  2. 2020年 Graviton2 M6g3, C6g, R6g4

    • 前世代Gravitonと比較して、性能が7倍、コンピューティングコア数が4倍、キャッシュの大きさが2倍、メモリの高速化が5倍
    • x86ベースのM5インスタンスよりも40%優れたコストパフォーマンス
  3. 2021年 Graviton3 C7g5

    • 前世代Graviton2と比較して最大25%優れたコンピューティングパフォーマンス、最大2倍高い浮動小数点パフォーマンス、および最大2倍速い暗号化ワークロードパフォーマンス
    • 前世代Graviton2 C6gと比較して20%高いネットワーク帯域幅
    • DDR5メモリ搭載によるDDR4と比較して50%広い帯域幅
  4. 2023年 Graviton3E Hpc7g6

    • HPCワークロードでは、同等の前世代のインスタンスよりもパフォーマンスが最大60%向上
    • Elastic Fabric Adapter (EFA)による200Gbpsの低レイテンシーのノード間通信

最適化・移行方法

AWS Gravitonに最適化されたアプリケーション実装には、aws-graviton-getting-startedが参考になります。 SIMDの利用方法、言語別の最適化方法の詳細などが記載されています。 例えばC/C++では、次の表のように最適化するためのコンパイルフラグなどが記載されています。

CPU Flag GCC version LLVM verison
Graviton2 -mcpu=neoverse-n1* GCC-9^ Clang/LLVM 10+
Graviton3(E) -mcpu=neoverse-512tvb% GCC 11+ Clang/LLVM 14+

https://github.com/aws/aws-graviton-getting-started/blob/main/c-c++.md

また、AWS Gravitonへの移行を支援するソースコード分析ツール Porting Advisor for Graviton などがあります。2023年9月時点では次の言語が分析対象としてサポートされています。

  • Python 3+
  • Java 8+
  • Go 1.11+
  • C, C++, Fortran

AWS Graviton2, Intel Xeon比較記事サーベイ

ここでは、AWS Graviton2とIntel Xeonを比較した過去の発表や記事を共有します。

比較記事

Deep dive on new Arm-based AWS Graviton2 processor-powered Amazon EC2 instances

2019年 AWS re:Inventにおいて発表されたIntel XeonのM5とAWS Gravion2のM6gのEC2の比較になります。

https://d1.awsstatic.com/events/reinvent/2019/REPEAT_1_Deep_dive_on_Arm-based_EC2_instances_powered_by_AWS_Graviton_CMP322-R1.pdf

M6gのパフォーマンスがSPECcpu2017, Nginx, Memcached, x264のメディアエンコード, TVM(FP16利用)のBERTで優れた性能を発揮しています。

Benchmarking the AWS Graviton2 with KeyDB – M6g up to 65% faster

2020年 KeyDBのブログにおいて、M5とM6g上でインメモリデータベースのKeyDBを動作させた比較になります。

https://docs.keydb.dev/blog/2020/03/02/blog-post/

m6g.largeはm5.largeより1.65倍、m6g.xlargeはm5.xlargeより1.45倍の性能を示しています。さらにM6gはM5よりも20%安いコストで利用できるため高いコストパフォーマンスが達成可能であることを示しています。

Accelerate .NET 6 performance with Arm64 on AWS Graviton2

2020年 AWS Compute Blogにおいて公開されたIntel Xeonのm5.xlargeとAWS Gravion2のm6g.xlarge上で.NET 5を動作させた比較結果です。ベンチマークはASP.NET Coreを用いて作成したWeb APIのリクエスト処理性能を比較しています。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/compute/powering-net-5-with-aws-graviton2-benchmark-results/

左図は1秒あたりのリクエスト数を示しており、Graviton2のm6g.xlargeが全てのテストで多くのリクエストを処理していることが分かります。特に2MBデータをJSONにシリアライズする MvcJsonOutput2M ではm5.xlargeよりも31.6%優れた性能を示しています。

右図はコストあたりのリクエスト数を示しています。ここでもGraviton2のm6g.xlargeは全ての項目で優れており、MvcJsonOutput2M では64%コストあたりのパフォーマンスが優れている結果を示しています。

Performance Analysis for Arm vs x86 CPUs in the Cloud

2021年 InfoQのブログにおいて、Intel Xeonのt3.smallとAWS Graviton2のt4g.smallを比較した結果になります。

次のようなベンチマーク環境で測定しています。

  • Docker + Node.js
  • Docker + Native
    • Docker上でC/C++のネイティブアプリケーションを実行
  • SSVM

ベンチマークとしては、Computer Languages Benchmarks Gameから4つのベンチマークプログラム nbody, fannkuch-redux, mandelbrot, binary-trees を用いて測定しています。

https://www.infoq.com/articles/arm-vs-x86-cloud-performance/

左図は実行時間を示しており、小さいほど良い結果と判断します。ネイティブアプリケーションの実行ではGraviton2はIntelよりも性能が高いです。一方でNode.jsとSSVMでは甲乙つけられない結果となっています。

右図はコストあたりの性能を示しています。全体的にGraviton2はIntelに比べて優れたコストパフォーマンスを示しています。

AWS Graviton2: Arm Brings Better Price-Performance than Intel

2021年 ScyllaDBのブログにおいて、Intel Xeonのm5d.8xlargeとGraviton2のm6gd.8xlarge上で分散データベースのScyllaDBを動作させたスループットを比較した結果になります。

https://www.scylladb.com/2021/09/16/aws-graviton2-arm-brings-better-price-performance-than-intel/

上図はスループットを比較したものになります。基本的にはほぼ互角のパフォーマンスを示しています。

下図は、コストあたりのスループットを示しています。m6gdの方がコスト面で20%ほど有利なためこちらの結果ではGraviton2が15%-25%ほど高いコストパフォマンスを示す結果となりました。

Run Your Databricks Queries in Up to 71% Less Time and Reduce Costs: Select Amazon® R5d Instances Featuring 2nd Gen Intel® Xeon® Scalable Processors

2021年 Intelから発表された記事です。 Databricks レイクハウスプラットフォームの次世代エンジンPhoton対応の第2世代Intel Xeonのr5d.2xlargeと非対応のAWS Graviton2のr6gd.2xlarge上でDatabricks Runtime 9.0のクエリを実行させた結果になります。

https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/partner/workload/amazon/databricks-on-aws-r5d-vs-r6gd-benchmark.html

図のように、Photon対応の第2世代Intel Xeonは最大で71%処理時間を削減しています。また、性能あたりのコストを比較しても第2世代Intel Xeonが33%低いコストで実行可能な結果を示しています。

Achieve up to 4.96 Times the BERT-Large Inference Work by Selecting AWS M6i Instances Featuring 3rd Gen Intel® Xeon® Scalable Processors

2021年 Intelから発表された第3世代Intel Xeonのm6i.8xlarge, m6i.16xlargeとAWS Graviton2のm6g.8xlarge, m6g.16xlarge上でBERT-Largeを実行させた結果です。

https://www.intel.com/content/www/us/en/partner/workload/amazon/bert-large-aws-m6i-m6g-benchmark.html

8xlargeのインスタンサイズにおいて図のように、INT8精度の第3世代Intel XeonはFP32精度のGraviton2に対して4.96倍の性能を発揮しました。さらに、同条件で16xlargeのインスタンスサイズの場合でも3.07倍の優れた性能を示しています。

Improved performance with AWS Graviton2 instances on Amazon OpenSearch Service

2022年 AWS Big Data Blogにて、Amazon OpenSearch Serviceのパフォーマンスを比較しています。 Intelベースのc5.xlarge, r5.xlargeとGraviton2ベースのc6g.xlarge, r6g.xlargeでElasticsearch 7.10を実行しています。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/big-data/improved-performance-with-aws-graviton2-instances-on-amazon-opensearch-service/

同じスループットでドキュメントをインジェストした結果、Graviton2はIntelに比べて低いレイテンシを示しました。

Achieve up to 27% better price-performance for Spark workloads with AWS Graviton2 on Amazon EMR Serverless

2023年 AWS Big Data Blogにて、Amazon EMR Serverlessにおける比較になります。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/big-data/achieve-up-to-27-better-price-performance-for-spark-workloads-with-aws-graviton2-on-amazon-emr-serverless/

図のようにSparkワークロードにおいて10%のパフォーマンス改善を達成しています。またGraviton2はx86よりも20%低いコスト7で実行可能なため価格性能は最終的に27%向上する結果となりました。

Get Higher Cassandra Database Throughput with AWS C6id Instances Compared to C6gd Instances

2023年 Intelから発表された第3世代Intel XeonのC6idとAWS Graviton2のC6gd上でCassandra Databaseを実行させた比較結果になります。

https://www.intel.com/content/www/us/en/content-details/780542/get-higher-cassandra-database-throughput-with-aws-c6id-instances-compared-to-c6gd-instances.html

図のように、さまざまなインスタンスサイズにおいてIntel Xeon搭載のC6idが高いスループットを示し、Graviton2に対して最大で1.36倍のパフォマンスを示しました。

64-vCPU AWS EC2 M5 Instances Achieved Up to 1.67 Times the Work of AWS EC2 M6G Instances

Intelから発表された第2世代Intel Xeonのm5.16xlargeとAWS Graviton2のm6g.16xlarge上でそれぞれASP.NET, MySQL, Java server benchmarkについて比較した結果です。

https://www.intel.com/content/www/us/en/partner/workload/amazon/64-vcpu-aws-ec2-165-of-aws-m6g-benchmark.html

ASP.NETフレームワークを用いたwebサイトの性能比較では、第2世代Intel Xeonが1.67倍優れている結果となりました。また、図のようにMySQLにおいても1.65倍、Java server benchmarkでは1.2倍程度Graviton2より優れた性能を示していることが分かります。

比較記事の総評

上記の調査結果から実行するベンチマークやアプリケーションによって異なる性能を示すことが分かりました。 また、Graviton2は同等インスタンスサイズにおいて、低価格で利用できるためIntel Xeonに対してコストあたりの性能に着目すると非常に高いコストパフォーマンスを示すケースが多々ありました。

しかし、Gravitonのもう1つの特徴であるエネルギー効率面に関してはクラウド上で実行するので計測の困難さもあり、定量的に比較した記事があまり見受けられませんでした。 そこで我々はAWS Graviton2, Intel Xeon搭載のOutposts ServerにインテリジェントPDUを接続してベンチマーク実行時の電力量を測定し電力効率を測定・検証しました。

ベンチマーク

計測方法

計測したOutposts Serverのフォームファクタは次の2つになります。

Outpost リソース ID ラックユニットの高さ EC2 容量 プロセッサ/アーキテクチャ vCPU メモリ ローカル NVMe SSD ストレージ ネットワークアップリンク 消費電力 重量 電源タイプ
OR-STBKRBE 1U c6gd.16xlarge Graviton2 / Arm 64 128 GiB 3.8 TB 10 Gbps 0.8 kVA 13 kg AC
OR-KOSKFSF 2U c6id.32xlarge Xeon Ice Lake / x86 128 256 GiB 7.6 TB 10 Gbps 1.5 kVA 16 kg AC

これらのサーバにインテリジェントPDUを設置し電力量を計測しました。 インスタンスがない場合のサーバの待機電力はAWS Graviton2 176W, Intel Xeon 323Wでした。 また、ベンチマーク実行中の最大電力はAWS Graviton2 393W, Intel Xeon 1099Wでした。

それぞれ同等のインスタンスサイズである AWS Graviton2 (c6gd.16xlarge), Intel Xeon (c6id.16xlarge)上で計測しています。 検証環境の詳細はこちらの付録を参照してください。

結果

ベンチマークにはベンチマークスイートツールであるphoronix-test-suiteや、個別にOpenSSL, Unixbench, 7zip, TorchBench, Renaissanceなどを用いています。 合計24のベンチマークで計測し、可能な限り偏らないようにしました。 詳細なコマンドはこちらを参照してください。

次の図は、Intel Xeonのベンチマーク値(Score)を1として正規化した性能の結果になります。値が大きいほど良い結果を表しています。

この性能結果からは、アプリケーションによって異なりGraviton2とIntelでは全体的に大きな差はないように見られます。

次の図は、Intel Xeonのベンチマーク値(Score) / 積算電力量(kwh)を1として正規化した電力効率の結果になります。値が大きいほど電力効率が高いことを表しています。

こちらの結果では性能結果と同様にsvt-avt, ffmpeg(libx265)のようなメディアエンコードやpytorchなどの機械学習ベンチマークでIntel Xeonと比べてGraviton2は低い電力効率を示しました。

しかし、一方でIntel Xeonに比べてGraviton2が特に大規模グラフ処理ベンチマークGraph500においては2.89倍、Linux Kernelのbuild時間で3.48倍、圧縮ツール7zにおいて3.81倍高い電力効率の結果が得られました。また、性能結果では劣っていたベンチマーク openssl(aes-128-ctr), nginx, srsran(Throughput Total) john the ripper(Blowfish, bcrypt) も電力効率の面では優れた結果となっていることが分かります。

まとめ

本記事では、AWS Graviton2, Intel Xeon搭載のOutposts Serverの電力効率検証の結果を共有しました。その結果、Graviton2は特定のアプリケーションでは最大3.81倍の高い電力効率を示すことが分かりました。また、性能では劣るものも電力量あたりの性能はIntel Xeonを逆転するベンチマークが多々あるということも分かりました。

以上の検証から電力規制が厳しい環境やサステナブルな社会に、AWS Graviton2搭載のOutposts Serverは貢献に寄与すると思われます。

付録

検証環境

AWS Graviton2 (c6gd.16xlarge)

OS: Amazon Linux 2023

AMI ID: ami-037f40c2ea5b01508

$ uname -a
Linux ip-10-0-0-126.ap-northeast-1.compute.internal 6.1.41-63.114.amzn2023.aarch64 #1 SMP Tue Aug  1 20:47:07 UTC 2023 aarch64 aarch64 aarch64 GNU/Linux

$ openssl version
OpenSSL 3.0.8 7 Feb 2023 (Library: OpenSSL 3.0.8 7 Feb 2023)

$ cat byte-unixbench/UnixBench/README | grep Version
Version 5.1.3 -- 2011-01-13

$ 7z
7-Zip [64] 16.02 : Copyright (c) 1999-2016 Igor Pavlov : 2016-05-21
p7zip Version 16.02 (locale=C.UTF-8,Utf16=on,HugeFiles=on,64 bits,64 CPUs LE)

$ gcc --version
gcc (GCC) 11.3.1 20221121 (Red Hat 11.3.1-4)
Copyright (C) 2021 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions.  There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.

$ java --version
openjdk 17.0.8 2023-07-18 LTS
OpenJDK Runtime Environment Corretto-17.0.8.7.1 (build 17.0.8+7-LTS)
OpenJDK 64-Bit Server VM Corretto-17.0.8.7.1 (build 17.0.8+7-LTS, mixed mode, sharing)

$ lscpu
Architecture:           aarch64
  CPU op-mode(s):       32-bit, 64-bit
  Byte Order:           Little Endian
CPU(s):                 64
  On-line CPU(s) list:  0-63
Vendor ID:              ARM
  Model name:           Neoverse-N1
    Model:              1
    Thread(s) per core: 1
    Core(s) per socket: 64
    Socket(s):          1
    Stepping:           r3p1
    BogoMIPS:           243.75
    Flags:              fp asimd evtstrm aes pmull sha1 sha2 crc32 atomics fphp asimdhp cpuid asimdrdm lrcpc dcpop asimddp ssbs
Caches (sum of all):
  L1d:                  4 MiB (64 instances)
  L1i:                  4 MiB (64 instances)
  L2:                   64 MiB (64 instances)
  L3:                   32 MiB (1 instance)
NUMA:
  NUMA node(s):         1
  NUMA node0 CPU(s):    0-63
Vulnerabilities:
  Gather data sampling: Not affected
  Itlb multihit:        Not affected
  L1tf:                 Not affected
  Mds:                  Not affected
  Meltdown:             Not affected
  Mmio stale data:      Not affected
  Retbleed:             Not affected
  Spec store bypass:    Mitigation; Speculative Store Bypass disabled via prctl
  Spectre v1:           Mitigation; __user pointer sanitization
  Spectre v2:           Mitigation; CSV2, BHB
  Srbds:                Not affected
  Tsx async abort:      Not affected

Intel Xeon (c6id.16xlarge)

OS: Amazon Linux 2023

AMI ID: ami-0310b105770df9334

$ uname -a
Linux ip-10-0-1-175.ap-northeast-1.compute.internal 6.1.41-63.114.amzn2023.x86_64 #1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Tue Aug  1 20:47:25 UTC 2023 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux

$ openssl version
OpenSSL 3.0.8 7 Feb 2023 (Library: OpenSSL 3.0.8 7 Feb 2023)

$ cat byte-unixbench/UnixBench/README | grep Version
Version 5.1.3 -- 2011-01-13

$ 7z
7-Zip [64] 16.02 : Copyright (c) 1999-2016 Igor Pavlov : 2016-05-21
p7zip Version 16.02 (locale=C.UTF-8,Utf16=on,HugeFiles=on,64 bits,64 CPUs Intel(R) Xeon(R) Platinum 8375C CPU @ 2.90GHz (606A6),ASM,AES-NI)

$ gcc --version
gcc (GCC) 11.3.1 20221121 (Red Hat 11.3.1-4)
Copyright (C) 2021 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions.  There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.

$ java --version
openjdk 17.0.8 2023-07-18 LTS
OpenJDK Runtime Environment Corretto-17.0.8.7.1 (build 17.0.8+7-LTS)
OpenJDK 64-Bit Server VM Corretto-17.0.8.7.1 (build 17.0.8+7-LTS, mixed mode, sharing)

$ lscpu
Architecture:            x86_64
  CPU op-mode(s):        32-bit, 64-bit
  Address sizes:         46 bits physical, 48 bits virtual
  Byte Order:            Little Endian
CPU(s):                  64
  On-line CPU(s) list:   0-63
Vendor ID:               GenuineIntel
  Model name:            Intel(R) Xeon(R) Platinum 8375C CPU @ 2.90GHz
    CPU family:          6
    Model:               106
    Thread(s) per core:  2
    Core(s) per socket:  32
    Socket(s):           1
    Stepping:            6
    BogoMIPS:            5799.98
    Flags:               fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ss ht syscal
                         l nx pdpe1gb rdtscp lm constant_tsc arch_perfmon rep_good nopl xtopology nonstop_tsc cpuid aperfmperf tsc_know
                         n_freq pni pclmulqdq monitor ssse3 fma cx16 pcid sse4_1 sse4_2 x2apic movbe popcnt tsc_deadline_timer aes xsav
                         e avx f16c rdrand hypervisor lahf_lm abm 3dnowprefetch invpcid_single ssbd ibrs ibpb stibp ibrs_enhanced fsgsb
                         ase tsc_adjust bmi1 avx2 smep bmi2 erms invpcid avx512f avx512dq rdseed adx smap avx512ifma clflushopt clwb av
                         x512cd sha_ni avx512bw avx512vl xsaveopt xsavec xgetbv1 xsaves wbnoinvd ida arat avx512vbmi pku ospke avx512_v
                         bmi2 gfni vaes vpclmulqdq avx512_vnni avx512_bitalg tme avx512_vpopcntdq rdpid md_clear flush_l1d arch_capabil
                         ities
Virtualization features:
  Hypervisor vendor:     KVM
  Virtualization type:   full
Caches (sum of all):
  L1d:                   1.5 MiB (32 instances)
  L1i:                   1 MiB (32 instances)
  L2:                    40 MiB (32 instances)
  L3:                    54 MiB (1 instance)
NUMA:
  NUMA node(s):          1
  NUMA node0 CPU(s):     0-63
Vulnerabilities:
  Gather data sampling:  Vulnerable: Microcode update required
  Itlb multihit:         Not affected
  L1tf:                  Not affected
  Mds:                   Not affected
  Meltdown:              Not affected
  Mmio stale data:       Mitigation; Clear CPU buffers; SMT Host state unknown
  Retbleed:              Not affected
  Spec store bypass:     Mitigation; Speculative Store Bypass disabled via prctl
  Spectre v1:            Mitigation; usercopy/swapgs barriers and __user pointer sanitization
  Spectre v2:            Mitigation; Enhanced IBRS, IBPB conditional, RSB filling, PBRSB-eIBRS SW sequence
  Srbds:                 Not affected
  Tsx async abort:       Not affected

ベンチマークコマンド一覧

  • hpl8
    • phoronix-test-suite benchmark pts/hpl-1.0.0
  • hpcg
    • phoronix-test-suite benchmark pts/hpcg-1.3.0 # [X Y Z: 104 104 104 - RT: 1800]
  • graph500
    • phoronix-test-suite benchmark pts/graph500-1.0.1 # [Scale: 26]
  • openssl(aes-128-ctr)
    • openssl speed -multi 64 -bytes 16384 -seconds 300 -evp aes-128-ctr
  • openssl(aes-128-gcm)
    • openssl speed -multi 64 -bytes 16384 -seconds 300 -evp aes-128-gcm
  • openssl(chacha20-poly1305)
    • openssl speed -multi 64 -bytes 16384 -seconds 300 -evp chacha20-poly1305
  • Unixbench9 # Version 5.1.3
    • Run -c 64
  • 7zip10
    • 7z b 30
  • nginx
    • phoronix-test-suite benchmark pts/nginx-3.0.1 # [Connections: 4000]
  • build linux kernel
    • phoronix-test-suite benchmark pts/build-linux-kernel-1.15.0
  • build llvm
    • phoronix-test-suite benchmark pts/build-llvm-1.5.0
  • Renaissance akka-uct11
    • java -jar renaissance-gpl-0.14.2.jar akka-uct
  • srsran(Throughput Total)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/srsran-2.1.0 # [Test: PUSCH Processor Benchmark, Throughput Total]
  • srsran(Throughput Thread)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/srsran-2.1.0 # [Test: PUSCH Processor Benchmark, Throughput Thread]
  • srsran(Downlink)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/srsran-2.1.0 # [Test: Downlink Processor Benchmark]
  • svt-av1
    • phoronix-test-suite benchmark pts/svt-av1-2.10.0 # [Encoder Mode: Preset 4 - Input: Bosphorus 4K]
  • ffmpeg(libx265)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/ffmpeg-6.0.0 # [Encoder: libx265 - Scenario: Video On Demand]
  • pytorch(resnet50)12
    • python run.py resnet50 -d cpu -t eval --use_cosine_similarity --bs 32
  • pytorch(BERT)
    • python run.py BERT_pytorch -d cpu -t eval --use_cosine_similarity --bs 32
  • john the ripper(md5)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/john-the-ripper-1.8.0 # [Test: MD5]
  • john the ripper(Blowfish)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/john-the-ripper-1.8.0 # [Test: Blowfish]
  • john the ripper(HMAC-SHA512)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/john-the-ripper-1.8.0 # [Test: HMAC-SHA512]
  • john the ripper(bcrypt)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/john-the-ripper-1.8.0 # [Test: bcrypt]
  • john the ripper(WPA_PSK)
    • phoronix-test-suite benchmark pts/john-the-ripper-1.8.0 # [Test: WPA PSK]
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