Mashup Awardから見るよく使われるAPIの条件とは?

Mashup Awardから見るよく使われるAPIの条件とは?

Mashup Awardは毎年行われているAPI活用コンテストです。すでに11回も行われており、毎年多くの作品が生み出されています。

今回は2015年のMashup Awardにて最も使われたAPIベスト5を見つつ、APIが使われるために必要な条件を紹介したいと思います。

Microsoft Azure

Microsoft社では数多くのAPIを提供しています。特にIaaSとしてのAzureプラットフォームが人気のようです。2009年から3年連続で最も使われているAPI第一位を守り続けているとのことです。

Twilio for KDDI Web Communications

簡単にネットと電話をつなげられるAPIとして有名です。海外のハッカソンでも人気のAPIとして知られています。

ニフティクラウドmobile backend

スマートフォンアプリを作る際に必要なサーバサイドの機能を提供するサービスです。ユーザ管理やプッシュ通知、位置情報検索が利用できます。

SendGrid

メール送信サービスです。開封率やリンクのクリックトラッキング、テンプレートといったメール送信で必要になりそうな機能が提供されます。

Monaca

HTML5を使ってiOS/Androidアプリが開発できるプラットフォームです。Web開発で培った技術を使ってiOS/Androidの両プラットフォームに対応したアプリが開発できます。

pepper

ソフトバンク社の販売するロボットです。タブレットを使ってアプリを開発できます。会話をしたり、身振りを使ったりと多彩な動作が可能です。


これらのAPIを見る限り、大枠で2つに分類ができます。

  1. プラットフォーム
  2. 開発補助&単機能

プラットフォームとしてはMicrosoft Azure、ニフティクラウド mobile backend、Monaca、pepperがあります。開発補助で使えるのはTwilioやSendGrindになるでしょう。プラットフォームとしては使いやすさやドキュメント、ハンズオンの回数、サポートなど導入までの敷居とその後のサポートが差別化につながっているようです。

開発補助系ではAPI自体が他と違う珍しいものであったり、それを使うことでマッシュアップが魅力的なものになるかが大きな鍵になるかと思います。もちろん、導入の敷居が低かったり、ドキュメントが充実しているのは言うまでもありません。

【発表】最も使われたAPI &(勝手に)DeveloperSupport大賞発表 2015年版 | Mashup Awardsによると、サポートやハンズオンの取り組みが手厚いかどうかが結果に表れているようです。つまりAPIは単に作って公開するだけではだめで、積極的に開発者へコミットすることではじめて使ってもらえるようになるのだと考えられます。

APIを公開する企業としては、公開後の動きこそ大事というのが分かるのではないでしょうか。

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